高野山金剛峯寺

弘法大師によって開かれた真言密教の聖地

高野山は弘法大師によって開かれた日本仏教の聖地と呼ばれる場所です。
弘法大師・空海は2年の入唐留学を終え帰国の途に就かれようとしている時、伽藍(僧侶が集まり修行する清浄な場所)建立の地を指し示すようにと三鈷(金属製で杵の形をしている、両端が三つに分かれる法具)を投げてみると、空中を飛行し現在の檀上伽藍の立っている壇上に落ちたといいます。

三鈷を求め大和、宇智郡に入るとそこに異様な姿をした猟師に会います。
手に弓と矢をもって黒と白の犬を1匹ずつ連れているその猟師の犬に導かれるように、紀の川を渡り山中へ、するとそこで女性に会いその女性は山の主だといい弘法大師に協力すると語ります。

更に山の中を進むと忽然と台地が広がり、そこに投げた三鈷がありました。
そこで弘法大師は真言密教の信仰の場として相応しい場所と判断し、この地に高野山を開くことを決意されたのです。

一山境山地というのはどういうことなのか

高野山金剛峯寺の総本山金剛峯寺は、金剛峯寺のみをさすのではなく、高野山全体を指します。
寺というと本堂などの建造物を想像しますが、そうではなく、高野山は「一山境内地」という考え方のもと、高野山全体がお寺と考えるのです。

本堂はどこになるのか、というと、大釈迦にそびえたつ金堂こそ総本堂です。
高野山で行われる重要な行事については、ほとんどをこの金堂にて行います。

高野山に点在するお寺さんを「塔頭寺院」といい、これは弘法大師様のお徳をしたい、高野山全体を大寺に見立てることで、山内に建立された小院です。
117か所もの塔頭寺院が存在し、そのうち、52の寺は宿坊とされていて、高野山に参詣する参詣者の宿となっています。

中庭にはモリアオガエルがすむ

山全体が寺院、という事で、自然に囲まれた美しき山の寺院、それが高野山金剛峯寺ですが、この中庭は江戸期に作られたとされているお庭で、作られた当初、高野六木がそびえていたといいます。
現在は馬酔木やシャクナゲ穴度の美しい自然を見ることができ、美しい日本の伝統美を感じさせるお庭となっています。

春先にはシャクナゲの花が見事に咲き、梅雨近くなるとゲロゲロとモリアオガエルが泣き始めるという実に風流な場所です。
冬は銀世界、四季によって庭園が全く違う顔を見せてくれるというのも楽しみです。

モリアオガエルが卵を産む池は、まさしくカエルがいて絵になる池・・・というイメージです。
静かな山の中、カエルの声が響く雰囲気は、高野山金剛峯寺ならではでしょう。

高野山金剛峯寺では写経や華道教室など、習い事や体験ができるという魅力もあります。
いずれも精神鍛錬となるものです。
心穏やかな時間が過ごせます。